注射の使い方も十人十色

医歯薬の分野で注射というと最近ではインフルエンザの予防接種が一般的です。大学生のあいだで風疹やはしかの流行もありこのような場合も予防接種が効果的とされています。また、熱中症や拒食による脱水状態などには点滴の注射が利用されています。
人間は口から食物を入れて栄養を取るのが通常ですが、体に変調をきたして口からの栄養摂取が難しいとき点滴のお世話になることが多いようです。
また、病気が重症化して意識がはっきりしないときも点滴で栄養摂取を行ないます。しかし点滴の栄養剤がいくら優れていても食物に勝る栄養摂取はありません。口からの食事ができないとどんな人でも体調が回復したとは言えないでしょう。風邪をひいて寝込んだ時、食欲が出ずにお粥などで三食を済まし、ひたすら寝て熱が下がるのを待っていると序々に食欲が出てきて、日常生活に戻れるようになることは誰しも体験したことがあると思います。
最近は風邪の治療で注射を用いることは少なくなりましたが、一昔前は解熱などに経口薬より即効性のある注射がよく使われました。注射器を見ると子供が泣き出す光景は誰しも経験済みのことと思います。
糖尿病を患っている人は毎日自分でインシュリンの注射をしなければなりません。これも一生続けなければならない面倒な作業と言えるでしょう。結核菌への免疫検査としてツベルクリン注射を行ない陰性や擬陽性の人はBCGを打たれました。医歯薬の分野でも注射の使い方も十人十色と言えるでしょう。